性病のこと知っとく講座

そもそも、性病ってなんだろう?

目次

性病を放置した際の危険性

パートナーへの感染リスク

変化する性病患者の推移

中年層の性病患者増加の要因

淋病と梅毒の患者数推移

5つの代表的な性病

性病のことをもっと知ろう

一般的に、「性病」と呼ばれる病は正確には「性感染症」や「STD」といった名称で呼ばれます。

医者と恥ずかしがる患者

この「STD」というのは「Sexual Transmitted Diseases」の頭文字をとって省略した略称で、現在では「STD」という呼び方も幅広く利用されるようになっています。

「STD」という呼称の広まりの他に、保健所での電話相談対応の充実。性病治療を行うクリニックや医院では、人目に付きづらいような工夫がなされていたり、他の患者と顔を合わせないような工夫がされていたりするため、性病治療に対する抵抗感は、昔に比べると遥かに小さくなっているのです。

また、最近ではそうした工夫の一つとして、匿名での性病検査を受け付けるようなクリニックも登場しているようです。

治療を行わなければ、良くなるものも良くなりません

カップル

しかしながら、今もなお「性病」といった呼び方に抵抗を感じる人は少なくありません。

その理由は言うまでもなく、メインの感染経路が性行為によるものであるため、性病になるということは、そうした行為を行ったと自ら公表しているも同然だからです。

だからといって、診察を受けたりするのが恥ずかしいと治療を行わなければ、良くなるものも良くなりませんし、性病の種類によっては、死に至ってしまうケースというのも稀ではありますが存在するのです。

性病についての正しい知識を持ち、予防や治療を適切に行っていく事がとても重要です。

夫や妻に対しても同様に性病感染する可能性が

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とくに性病は性行為がメインの感染経路であることからもわかるように、自分が性病であれば自分の彼女や彼氏、夫や妻に対しても同様に性病感染する可能性はあります。

自分はそんな心配ないと考える人もおられます。しかし、性病にはそれぞれ潜伏期間などもあるため、性病になったからすぐに症状が現れるというような事もないので、予防がとても重要になるのです。

もちろん、万が一性病に感染したとしても現在の医療技術があればほとんどの性病に関しては完治が可能です。

しかし完治できるからといって、性病に対する予防策を何も講じないというのは、やはりリスクが大きいため、予防していくことが肝心です。

変化している患者の傾向

男性達

日本における性病感染者の数は平成14年を境に、半数程度に減少はしていますが、そこから大きく下がるというようなことはなく、毎年一定以上の性病感染者が報告されています。 しかしながら、平成14年と現在では性病感染者にも様々な違いが発生しています。

例えば、平成14年では10代、20代の感染者比率が高かったです。しかし

現在では、10~20代の比率は下がり、40~60歳以上の性病の感染者の比率が高まってきています。

性病の中でもオーソドックスな「性器クラミジア」を例にすると、平成14年では、厚生労働省によると性器クラミジア感染の報告数が約43,000件に対して、10代、20代の割合は70%近くの割合を占めているのに対し、40代~60歳以上の感染者割合は、10%ほどしか居ませんでした。

バイアグラなどの勃起不全治療薬の普及が一因

医者

しかし、平成26年では、感染報告数が約25,000件に対して、10代20代の割合が50%程度と割合が大幅に減少しているのに対し、逆に40代~60歳以上の感染者割合が、15%以上と大きく増加しているのです。

40代以上の性病感染者の増加要因となっているのは、バイアグラなどの勃起不全治療薬の普及が一因となっているのは言うまでもありません。

性行為によって感染する性病だからこそ、勃起不全となってしまえば感染経路そのものが断たれてしまっていました。ですが、勃起不全治療薬の販売や普及によって勃起不全であっても治療薬を活用することで、性行為が可能となりました。

結果として、勃起不全によって断たれた感染経路が復活し性病に感染するケースが多くなっていると考えられます。

性行為がダメという事では決してありません

研究

また、各性病感染者だけでなく、感染している性病の割合にも変化が出てきています。特に変化が著しいのが淋病梅毒です。

淋病は14年の報告数が21,000件に対し、現在では9,800件と半数に減少しているのに対し、梅毒は、14年の報告数が570件に対し、現在では1,600件以上という倍以上の報告数が上がっているのです。

この梅毒に関しては、国立感染症研究所が発表しているIDWR「感染症発生動向調査 週報」2015年第44号にも「注目すべき感染症」として取り上げられるほど増加しています。とは言え性行為がダメという事では決してありません。

性行為によって年齢を重ねた自分に自信を持つことができますし、クオリティ・オブ・ライフの面から見ても重要です。

ですが、その結果として性病のリスクが生まれるという事になっているため、適切な治療法や予防法の知識を持つということも性行為と同様に重要になっているのです。

代表的な性病を知っておこう

性病というと、HIVなど有名な病気をイメージする人も居ますが、それ以外にも沢山の種類が性病には存在しているのでここでは、代表的な5種について紹介します。

性器ヘルペス

問診

性器ヘルペスとは、ヘルペスウイルスが原因となる性病の一つです。よく聞く「ヘルペス」という病気と同様の病気となっています。症状に関しても、口唇ヘルペスなどと同様に、痛みやかゆみなどの症状が現れます。また、この性器ヘルペスは、一度症状が治っても神経節に潜伏感染し、体調不良や免疫力の低下によって、再び発症するしやすいという側面もあります。ですから、性器ヘルペスになってしまった場合には、根気よく治療に当たる必要があります。

性器クラミジア感染症

感染症

性器クラミジア感染症は、数ある性病の中でも圧倒的な感染者数を誇っています。他の性病と比べて3倍もの報告数があります。この性器クラミジア感染症の感染者数の増加の要因となっているのは、自覚症状が乏しいという事があげられます。他の性病であれば、わかりやすい症状が出たりしますが、性器クラミジア感染症の場合は全く自覚症状が出ないというケースもあるのです。そのため、自分では気がつかないうちに感染しているという事も珍しくありません。

性器カンジダ症

免疫

性器カンジダ症は他の性病とは違い、自己感染するという可能性もある性病となっています。このカンジダ症の原因となるのは、病名にもあるカンジダと呼ばれる真菌です。このカンジダはヒトと共生している常在菌の一種であり、普段性器カンジダ症が発症しないのは免疫によって菌の増殖が抑えられているためです。ですから、体調不良などによって免疫力が低下してしまうと菌の増殖を抑える事ができなくなって、性器カンジダ症が発症してしまうのです。また、この性器カンジダ症に関しては、男性よりも女性の方が悩む方が多いのも大きな特徴となっています。

淋菌感染症(淋病)

検査

淋病に感染すると、男性はほぼ全員が排尿時の痛みや男性器から膿が出るなど、わかりやすい自覚症状が現れます。対して、女性は自覚症状が現れない方が多く、自分が感染していることに気がつかないまま感染を広げてしまう、という特徴があります。セックスやオーラルセックスで感染し、一回の行為に対する感染率が30%という高い感染力を持っているため、男性に感染が発覚した場合はパートナーの女性も検査を受けるなどの対応を取った方が良いでしょう。

トリコモナス

青ざめた顔のナース

トリコモナスは原虫が体内に進入することで感染し、男性よりも女性の患者数が多く、その患者数は男性の2倍近いと言われています。その理由は男性器よりも女性の膣内の方がトリコモナスにとって繁殖しやすい環境であるからです。感染経路にも特徴があり、トリコモナスはセックスを始めとする性交渉以外にもお風呂やトイレなどの水場で感染することがあります。他にも感染者が使用した下着やタオルなどからも感染するため注意が必要です。

上記のように性病と一口に言っても様々な症状が現れたり、全く症状が出ずに感染している事にさえ気が付かなったりするケースも珍しくありません。

自分が気づかない間に性病の症状が進行しひどくなってから治療を行う場合では、どうしても完治までに長い時間が必要になってしまったりします。そうした、時間をあまりかけないようにするためには、何よりもまず、性病に対する知識を持って適切に予防を行う事が肝心です。

そうした上で、性病に感染してしまった場合には適切な治療薬によって治療を進め、完治するまで治療を続ける事が大切です。中途半端に治療を行ってしまった場合には、治療薬に耐性を持ってより治療が困難になるケースもあるので、確実に治しきりましょう。

意外と多くの人が悩む性病だからこそ、恥ずかしがらずに前向きに治療を進めるという事が重要になっています。